内科 宮本 卓
皆さん、こんにちは!陽射しの照りつける夏が到来しました。海や山でのアクティビティ、BBQ、花火大会など、夏ならではの楽しみはたくさん。でも、そんな楽しみに満ちた夏に潜む〝熱中症〟には十分に注意が必要です。今回は、皆さんが元気いっぱいに夏を楽しむための熱中症予防と対策についてお話しします。
熱中症って何?と思う方もいらっしゃるでしょう。熱中症とは、体が過熱し、体温調節がうまくいかなくなる状態を指します。これが原因で、めまいやけいれん、意識がもうろうとするなどの症状が現れます。特に、高温や湿度が高い時、大量に汗をかいたり水分補給が不十分な場合にリスクが上がります。高齢者や乳幼児、持病のある方などは特に注意が必要です。
熱中症の程度は軽度から重症まで様々です。軽度の「熱失神」、少し重い「熱けいれん」、さらに重症化する「熱疲労」、最も重い「熱射病」へと進行します。それぞれ症状が異なりますが、一度発症すると大変です。重症なら病院での治療が必要です。
思いっきり楽しい夏を過ごすためには、熱中症予防が大切です。屋外では、吸湿性・速乾性のある衣服を着用し、日傘や帽子を使ったり、日陰を利用したり、こまめに休憩を取ったりしましょう。また、暑さを感じたら、保冷剤や氷、冷たいタオルなどで体を冷やしましょう。家の中でもエアコンや扇風機で冷やし、遮光カーテンを使って室温上昇を防ぐと良いでしょう。そして、水分や塩分、スポーツドリンクなどを〝こまめに〟補給しましょう。標準体重の方なら最低2L程度の水分が必要です。
熱中症になったかもしれないと思ったら、まずは涼しい場所へ移動しましょう。エアコンの効いた部屋や風通しの良い日陰が最適です。次に、衣服を緩め、首周りや脇下、足の付け根などを冷やすことが重要です。そして適度な水分や塩分を補給しましょう。周囲の人々にも注意喚起をお願いすることも忘れずに。判断に迷うならいつでも病院を受診してください。
熱中症対策は、素晴らしい夏の思い出を作るための第一歩です。皆さん、笑顔で楽しく、そして安全に夏を満喫しましょう!