北茨城市民病院 皮膚科 橋本 任
ウルシ、銀杏、毛染め、歯科金属、指輪などの金属でかぶれたことのある方は多いと思いますが、ある特定の物質に触れる度にかぶれが生じるようでしたら、アレルギー性接触皮膚炎という病気が考えられます。
治療は、皮膚の炎症を抑えるぬり薬、かゆみを減らす飲み薬が中心で、症状が強い時には、一過性に、ステロイドの飲み薬などが必要となることもあります。原因がわかりにくい場合もありますが、原因を見つけ出し、以降、その原因を避けることが重要です。原因との接触が止められなければ、根本的な解決は望めません。原因の検査方法に、パッチテストがあります。通常、背中に検査するものを2日間貼ります。水や汗で検査するものが剥がれたり、周囲に拡がったりすると判定不能となるため、検査期間中、運動や発汗の多い仕事などは控えていただき、最初の2日間は、シャワー、入浴も禁止となります。結果は、原則、①2日後、②3日後か4日後、③1週間後と3回判定します。反応がなければ陰性、強い反応があれば陽性ですが、中には、不明瞭な弱い反応を認める場合があります。この時、白黒はっきりさせたいのであれば、再検査が必要となります。パッチテストは、全てのものが検査可能ではありませんが、金属を含め、頻度の高いものは検査が可能となってきました。これまでは、北茨城市では検査ができず、高萩などに行っていただいておりましたが、今後は、北茨城市民病院でも検査が可能となります。