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北茨城市民病院附属家庭医療センター 内科 梶川 奈月

「身体の片側にピリピリと刺すような痛み、これに続いて赤い斑点と水膨れが帯状に出てきた」。帯状疱疹(たいじょうほうしん)という病気はこのような症状のことが多いです。

【どうしておきるの?】水ぼうそうのウイルスが原因です。しかし、水ぼうそうとは違います。水ぼうそうにかかると、水ぼうそうが治ったあともウイルスは体の神経の中に潜んでいます。そして、加齢、ストレスなど体の抵抗力が落ちた状態になると、潜んでいたウイルスが活動をはじめ、神経に沿って帯状に痛み、斑点、水膨れが出てきます。

【どうやって診断するの?】最初は痛みだけが出てくるのでその段階で診断することは難しいです。痛みの後に赤い斑点や水膨れが出てくると、痛みとその見た目から診断ができます。皮膚科でも内科でも診断できます。


【どんな治療をするの?】ウイルスをやっつける薬を1週間飲みます。痛みに対しては痛み止めを飲みます。赤い斑点や水膨れはかさぶたになっていき、痛みもそれと同時におさまる人もいます。しかし、痛みだけが残り長期間悩まされる人もいます。


【防ぐことはできないの?】小さい頃に水ぼうそうのワクチンを打っていても帯状疱疹は予防できません。そこで、2016年3月から50歳以上の方は帯状疱疹の予防接種ができるようになりました。肺炎球菌やインフルエンザと違ってまだ定期接種ではありませんが、気になる方はぜひ病院・診療所で相談してみてください。