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北茨城市民病院 内科 科長 藤枝 毅

 C型慢性肝炎にかかっている人は全国で100万人から200万人と言われています。この中には自分がC型肝炎にかかっていることを知らない人もいます。C型肝炎は進行することが多く、人によっては肝硬変や肝臓癌になることがあるため、放治していたら怖い病気です。C型慢性肝炎の特徴は症状が少ないことです。しかし、肝硬変まで進行すると腹水、むくみ、黄疸などの症状がでることがあります。

 C型肝炎ウィルスを排除する治療としては、インターフェロン(注射)に飲み薬を組み合わせた治療が主体でしたが、約2年前よりインターフェロンを使わない飲み薬だけの治療が行われるようになりました。飲み薬だけの治療は、高齢の患者さんや肝硬変などがあって従来の治療法を受けることが難しかった患者さんにも適応できる場合があります。

 C型慢性肝炎は申請することで、医療費の公費助成を利用することができる制度があります。

 C型慢性肝炎にかかっているかどうかは簡単な採血を受けることによってわかります。お住まいの地域の保健所や医療機関にご相談ください。また、入院時や手術を行うときや内視鏡検査(胃カメラ、大腸カメラなど)を行う場合にも採血することがあり、その際に担当医師にC型肝炎の検査をおこなったかどうか、行った場合には結果はどうであったかを尋ねていただけたら幸いです。