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内科 真下 翔太

 朝、布団から出るのがおっくうな今日この頃ですが、お元気に過ごされてますでしょうか。私を含め、おいしいご飯を食べたらすぐにごろりと横になりたくなりますが、そんな時に「胸が焼けるように熱くなる」経験はございませんか。
 このような症状がある人は、「胃酸が胃から食道へ逆流している」可能性があります。御存じのように、胃酸は食べ物を消化するために胃で分泌されますが、胃酸の刺激は食道には強すぎてしまうため、胃酸が食道に逆流すると胸やけなどの症状が出現すると言われています。
 その他にも、食後に酸っぱいものが込み上げて来る、よくゲップが出る。食べ物が喉につかえるような感じがする、何だか胸のあたりが気持ち悪いといった症状、原因がわからない長引く咳などの消化器以外の症状でも逆流性食道炎が原因となることがあります。
 逆流を憎悪させる原因には、①食後などの胃の中に胃酸が多い状態で横になる ②辛いものや甘いもの、炭酸飲料やアルコールなど胃酸分泌をより増加させる飲食物の摂取 ③喫煙 ④早食いや食べ過ぎ ⑤ベルトや医療用コルセットなどで下腹部を締め付ける ⑥前かがみの状態を長く続けることなどがあります。思い当たる節がある方は、それを見直すだけでも症状が良くなることもあります。
 逆流性食道炎は、基本的には悪い病気ではありません。胃酸逆流症状のある方の多くは、胃酸の分泌を抑える薬を飲むことで症状が軽快します。ただし、食道癌でも同様の症状が出ることがありますので、一度は胃カメラを受けることをお勧めします。