〒319-1711  茨城県北茨城市関南町関本下1050番地 TEL 0293-46-1121

目的

 本指針は、北茨城市立総合病院(以下「本院」という。)における医療安全管理体制の確立及び医療安全管理のための具体的な方策並びに医療事故等発生時の対応方法について指針を示すことにより、適切な医療安全管理を推進し、安全な医療の提供に資することを目的とする。

医療安全管理に関する基本的な考え方

 医療現場では、医療従事者の一見取るに足らない不注意等が、医療上予期しない状況や、望ましくない事態を引き起こし、患者の健康や生命を損なう結果を招くことがある。
 われわれ医療従事者には、患者の安全を確保するための不断の努力が求められている。さらに、日常診療の過程に幾つかのチェックポイントを設けるなど、単独、あるいは重複した過ちが、医療事故というかたちで患者に実害を及ぼすことのないような仕組みを院内に構築することも重要である。
 本指針はこのような考え方のもとに、それぞれの医療従事者の個人レベルでの事故防止対策と、医療施設全体の組織的な事故防止対策の二つの対策を推し進めることによって、医療事故の発生を未然に防ぎ、患者が安心して安全な医療を受けられる環境を整えることを目標とする。本院においては病院長のリーダーシップのもと、全職員がそれぞれの立場からこの問題に取り組み、患者の安全を確保しつつ必要な医療を提供していくものとし全職員の積極的な取組みを要請する。

用語の定義

 本指針で使用する主な用語の定義は、以下のとおりとする。

 医療事故

 医療の過程において患者に発生した望ましくない事象。また、医療提供者の過失の有無は問わず、不可抗力と思われる事象も含む。

職員

 本院に勤務する医師、看護師、薬剤師、臨床検査技師、放射線技師、栄養士、理学(作業)療法士、事務職などあらゆる職種を含む。

上席者

 当該職員の直上で管理的立場にある者

安全管理のための院内組織体制

安全管理に関する委員会

 本院内における医療安全管理対策を総合的に企画、実施するために、安全対策委員会を設置し、原則毎月1回開催する。また、必要に応じて院長又は医療安全推進者が、臨時安全対策委員会を招集する。
 なお、院内感染対策の体制の確保については、感染対策委員会と連携する。

医療安全推進者

 本院全体の医療安全管理を中心的に担当する者(医療安全管理者と同義)として、医療安全推進者を置く。医療安全推進者は 医療安全管理に必要な知識及び技能を有する職員であって、病院長の指名により決定する。診療報酬の「医療安全対策加算」の施設基準に規定する「医療安全管理者」とは限らない。

リスクマネジャーの配置

 各部署にリスクマネジャーを置く。なお、リスクマネジャーの主な役割、業務については、「医療事故対策指針」に従う。

報告等に基づく医療に係る安全確保を目的とした改善方策

報告とその目的

  この報告は、医療安全を確保するためのシステムの改善や教育・研修の資料とすることのみを目的としており、報告者は、その報告によって何ら不利益を受けないことを確認する。具体的には、①本院内における医療事故や、危うく事故になりかけた事例等を検討し、医療の改善に資する事故予防対策及び再発防止策を検討する。②対策の実施状況や効果の評価・点検等に活用しうる情報を院内全体から収集することを目的とする。これらの目的を達成するため、すべての職員は次項以下に定める要領にしたがい、医療事故等の報告を行うものとする。

報告に基づく情報収集

 ① 報告すべき事項
      すべての職員は、本院内で次のいずれかに該当する状況に遭遇した場合には、概ねそれぞれに示す期間を超えない範囲で、速や   かに報告するものとする。

   ア 医療事故
   ⇒ 医療側の過失の有無を問わず、患者に望ましくない事象が生じた場合は、発生後直ちに上席者へ。                                                               上席者から直ちに医療安全推進者→院長へと報告する。

   イ  医療事故には至らなかったが、発見、対応等が遅れれば患者に有害な影響を与えたと考えられる事例
   ⇒ 速やかに上席者又は医療安全推進者へ報告する。

   ウ  その他、日常診療の中で危険と思われる状況
   ⇒ 適宜、上席者又は医療安全推進者へ報告する。

 ② 報告の方法

   ア 前項の報告は、原則として別に報告書式として定める書面をもって行う。                                                                                                                 ただし、緊急を要する場合、口頭で報告し、患者の救命措置等に支障が及ばない範囲で、遅滞なく書面による報告を行う。

   イ  報告は、診療録、看護記録等、自らが患者の医療に関して作成すべき記録、帳簿類に基づき作成する。

   ウ  自発的報告がなされるよう上席者は、報告者名を省略して報告することができる。

報告内容の検討等

 ① 改善策の策定
    安全対策委員会は、前項の定めに基づいて報告された事例を検討し、医療の安全管理上有益と思われるものについて、再発防止     の観点から、本院の組織としての改善に必要な防止対策を作成するものとする。

 ② 改善策の実施状況の評価
    安全対策委員会は、すでに策定した改善策が、各部門において確実に実施され、かつ安全対策として有効に機能しているかを常     に点検・評価し、必要に応じて見直しを図るものとする。

その他

 ① 院長、医療安全推進者及び安全対策委員会の委員は、報告された事例について職務上知り得た内容を、正当な事由なく他の第       三者に告げてはならない。

 ② 本項の定めにしたがって報告を行った職員に対しては、これを理由として不利益な取扱いを行ってはならない。

安全管理のための指針・マニュアルの整備

安全管理マニュアル等

  安全管理のため、本院において以下の指針・マニュアル等(以下「マニュアル等」という)を整備する。

  ①     院内感染対策マニュアル  *必携

  ②     医薬品安全使用マニュアル  *必携

  ③     輸血マニュアル

  ④     褥瘡対策マニュアル

  ⑤     その他

マニュアル等の作成と見直し

  ① 上記のマニュアル等は、関係部署の共通のものとして整備する。

  ② マニュアル等は、関係職員に周知し、また、必要に応じて見直す。

  ③ マニュアル等は、作成、改変のつど、安全対策委員会に報告する。

マニュアル等作成の基本的な考え方

  ① マニュアル等の作成は、多くの職員がその作成・検討に関わることを通じて、職場全体に日常診療における危険予知、患者の安全に対する認識、事故を未然に防ぐ意識などを高め、広めるという効果が期待される。すべての職員はこの趣旨をよく理解し、マニュアル等の作成に積極的に参加しなくてはならない。

  ② マニュアル等の作成、その他、医療の安全、患者の安全確保に関する議論においては、すべての職員は、その職種、資格及び職位の上下に関わらず対等な立場で議論し、相互の意見を尊重しなくてはならない。

医療安全管理のための研修

医療安全管理のための研修の実施

  ① 安全対策委員会は、予め作成した研修計画にしたがい、1年に2回程度、全職員を対象とした医療安全管理のための研修を定期的に実施する。但し、病院長若しくは医療安全推進者は、本院内で重大事故が発生した後など、必要があると認めるときは、臨時に研修を行うものとする。

  ② 研修は、医療安全管理の基本的な考え方、事故防止の具体的な手法等を全職員に周知徹底することを通じて、職員個々の安全意識の向上を図るとともに、本院全体の医療安全を向上させることを目的とする。

  ③ 職員は、研修が実施される際には、極力、受講するよう努めなくてはならない。

  ④安全対策委員会は、研修を実施したときは、その概要(開催日時、出席者、研修項目)を記録し、2年間保管する。

医療安全管理のための研修の実施方法

 医療安全管理のための研修は、病院長等の講義、院内での報告会、事例分析、外部講師を招聘しての講習、外部の講習会・研修会の伝達報告会又は有益な文献の抄読などの方法によって行う。

事故発生時の対応

 医療側の過失によるか否かを問わず、患者に望ましくない事象が生じた場合には、可能な限り、まず、本院内の総力を結集して、患者の救命と被害の拡大防止に全力を尽くす。医療事故等の具体的対応については、「医療事故対策指針」に従う。

その他

本指針の周知

 本指針の内容については、院長、医療安全推進者、安全対策委員会等を通じて、全職員に周知徹底する。

本指針の見直し、改正

  ① 安全対策委員会は、少なくとも毎年1回以上、本指針の見直しを議事として取り上げ検討するものとする。

  ② 本指針の改正は、安全対策委員会の決定により行う。

本指針の閲覧

 本指針の内容を含め、職員は患者との情報の共有に努めるとともに、患者およびその家族等から閲覧の求めがあった場合には、これに応じるものとする。また、本指針についての照会には医療安全推進者が対応する。

患者からの相談への対応

 病状や治療方針などに関する患者からの相談に対しては、担当者を決め、誠実に対応し、担当者は実用に応じ主治医、担当看護師等へ内容を報告する。

 

 附則 
  この指針は平成22年12月21日から施行する。