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北茨城市民病院 内科 角 総一郎

 2014年10月から65歳以上の方々に対して肺炎球菌ワクチン(PPSV23;ニューモバックス)の定期接種制度が開始されました。

 肺炎は現在、日本人の死亡原因第3位を占める主要な病気で、肺炎の死亡者の95%以上を65歳以上の高齢者が占めています。この点で、65歳以上の方々が肺炎球菌ワクチンを接種する意義は大きいと考えられます。

 肺炎球菌ワクチンは、インフルエンザワクチンと違い、季節に関係なく接種することが可能で、一度投与すれば5年間は効果が持続します。これが逆に、「冬になればインフルエンザワクチンは毎年打つが、肺炎球菌ワクチンは打たない」という現象につながっている現状があり、前述の肺炎の死亡率を考慮すると非常にもったいないことだと思います。実は、肺炎球菌ワクチンとインフルエンザワクチンは同日に接種しても安全性、効果に問題ないことが確認されており、インフルエンザワクチンを受ける際には、是非自分に肺炎球菌ワクチンを打つ適応がないかを考えていただければと思います。

 また、肺炎球菌ワクチンにはもう一つ、プレベナー(PCV13)というワクチンが存在します。これは2013年11月より2カ月齢以上5歳未満に対して予防接種法に基づく定期の予防接種として使用できるようになったもので、基本的には小児のワクチンと言えます(65歳以上も接種は可能ですが、任意接種の扱いになります)。プレベナーとニューモバックスの追加接種の間隔については、プレベナー接種後6か月〜4年以内にニューモバックスを追加接種した場合に、その安全性と効果が確認されております。

 今回、肺炎球菌ワクチンについてご紹介させていただきました。防ぐことのできる病気で命を落とすことは非常に残念なことです。対象年齢に当てはまる方は是非接種をご検討ください。