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北茨城市民病院附属家庭医療センター 佐藤 瑠美

 

 毎年、至る所で流行しているインフルエンザ。とても身近な病気ですが、皆さんはどんなイメージを持っていますか?
 季節性のインフルエンザは、日本では例年12月~3月が流行シーズンと言われます。普通の風邪よりも高熱(38℃以上)が出ること、鼻水や咳の他に頭痛・関節痛・筋肉痛、全身倦怠感等の症状が強いことが特徴です。今頃から接種が始まっているワクチンには、ウイルスの感染を完全に阻止する効果はないものの、発病(症状が出ること)を一定程度予防し、一番大きな効果として「発病後の重症化や死亡を予防すること」があります。発病しても大部分の方は1週間程で自然に治りますが、中には重症化して肺炎や脳症等の合併症を起こし、入院が必要になったり、ひどい場合には死亡する方もいます。高齢の方や免疫力が低下している方、基礎疾患がある方は重症化する可能性があるので、ワクチン+手洗い・うがいで予防をしっかりとし、体調が悪い場合には早めに医療機関を受診しましょう。
 タミフルなどの抗インフルエンザ薬は発病から48時間以内に服用した場合に、1〜2日発熱期間が短くなります。一番の適応は、2歳未満の方、65歳以上の方、妊婦さん等重症化のリスクが高い方達です。本来であれば自分の免疫で治せる病気なので、薬は皆が飲まなければいけない訳ではありません。相手をよく知って、今年の冬も元気に乗り切りましょう!