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北茨城市民病院 事業管理者 外科 田渕 崇文

 我が国の死亡原因の第1位は「がん」で、約3人に1人は何らかのがんで亡くなられています。年齢が高くなるにつれ、がんに罹る率は高くなります。医療技術は進歩し、一部のがんは早期発見、早期治療で多くの方が助かっています。しかし、放置し、発見が遅れるとやはり助かるのが難しくなります。無症状のうちに早期のがんを発見し治療することが大切です。

 それの一つの手段が「がん検診」です。具体的には胃がん、大腸がん、肺がん、乳がん、子宮頸がんの検診です。その検査方法は、「胃がん」では胃レントゲン検査(バリウム検査)、胃内視鏡検査、最近はヘリコバクターピロリ感染者での発がんリスクが高くなることが確認されています。「大腸がん」は大便中に血液の混在を調べる便潜血検査と大腸内視鏡検査です。「肺がん」は胸部レントゲン検査と喀痰の細胞診です。肺がんは何より喫煙者では非常に発がんリスクが高くなります。「乳がん」は乳がん専門医による乳房視触診と乳房レントゲン撮影(マンモグラフィ)です。また乳房レントゲン撮影と乳房超音波検査と併用もがん発見に有効です。「子宮頸がん」は婦人科専門医による子宮頚部の粘膜採取による細胞診です。

 これらは、効果の高い検診です。是非、がん検診を受けましょう。